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未だ断水が続く輪島市門前町では、炊き出し後の洗い物もひと手間かかります。
集会所などの調理場をお借りできる場合もありますが、洗い物は屋外でとなると前晩は暗く十分に洗えなかった大きな寸胴鍋は翌朝、給水タンクを用いながら。

今後の食事提供に活用を計画中の某施設での片付け・掃除に少しばかりお手伝いした後、前回は立ち寄れなかった輪島市中心部に回り道。
ニュースでも度々目にする倒壊したビルや朝市通りの無惨な光景を目にして、更に被害の大きさを実感。立ち寄りたかった輪島塗のお店は、店主が金沢に二次避難中とのことで会えずじまい。
その後、半島の反対側になる能登町へ。こちらも被害は甚大です。道路は応急処置も進んでますが、段差も多く慎重に運転。

海に近い高台にあるOPEN JAPANのベースへ。
同団体は一昨年の五城目町や上小阿仁村、昨年の秋田市などでの豪雨災害で長期にわたって秋田県内でもご尽力いただきました。その際に活動されていたスタッフも、現在は能登の最前線で奮闘しています。
更に大学生など若者達を受け入れ、ベースでは活気ある声で充満、昨年の秋田豪雨災害でも活動に参加したという秋田日赤看護大の学生も!今回のきりたんぽ鍋炊き出しにアシスタントとして、切り込みや資機材運搬など率先して行ってくれました。

今回の提供場所は2つの避難所と夜遅くまで仕事している能登町役場職員向けに手分けして3ヶ所にて合計150食、提供時間も夕方5時から3段階という少々難儀なミッション。
出来上がったきりたんぽ鍋を3つに分け各避難所へ。町の中心部から車で30分ほどの某集会所では住民さんがお待ちかね、学生達によるポップなメニューボードも設置し、到着してから最後の仕上げ・セリを軽く煮込んで、食事場所や寝床も一体化した大広間できりたんぽ・いぶりがっこ・平鹿のりんごを振る舞います。
ここでも「セリは根っこも…」との説明を添えて、学生達は明るくキビキビと配膳、住民さん達とコミュニケーションを取りながらひとときを過ごしました。
「薄味で汁は少なめに」という現地の助言通りの提供でしたが、皆さん汁もしっかり飲み干してくださいました。

続いて能登町役場へ、午後7時過ぎでもまだ仕事中の職員さんも多く、最初の提供は7時半頃、徐々に職員さん達が並びます。
ここでも「きりたんぽは初めて、遠くからありがとうございます」との声をいただくも、終盤ではきりたんぽが煮詰まって汁気がなくなり、少々不本意なクオリティに…。現場で急遽スープを追加作成するも、提供のピークは過ぎてしまいました。あらかじめ別鍋でスープを多めに用意すべき点が大いに反省です。
それでも帰りがけに多くの職員さんから「おいしかったです」との言葉をいただきながら撤収、ベースに戻った頃には9時近くに。3ヶ所に分かれての総勢20名近い若者達が要所要所で自主的に動いてくれて、大いに助かりました。ありがとうございます!

あらためて思うのは、前日ご一緒した都立大の佐藤くんも含め、被災した地域に若者達の力は重要です。県公認の、いわゆる「一般ボランティア」は金沢から大型バスにて日帰りで短時間の活動しかできずにいる現状から、受け入れ体制には限りがありますが現地滞在型で、なるべく長期の活動できる人材がもっと必要です。大学生が春休み期間中の今こそ、そのような状況が整うことが望まれます(阪神淡路の頃のSVA拠点のような…)。
できることなら秋田からも多くの若者達に能登の現場を体感してもらい、その経験を持ち帰ってもらいたいものです。

2日間で合計350食分のきりたんぽ食材や支援物資など、今回も無償または格安にて食材提供・調達にご協力いただいた皆様、ありがとうございました!
飯坂幹男さま(藤里町) 白神ねぎ沢山
池田泰久さま(乳頭温泉郷 有限会社黒湯温泉会長)下着・靴下類沢山
いとくデリカさま(大館市) きりたんぽ真空パック・比内地鶏真空パック沢山
國安大智さま(横手市) いぶりがっこ沢山
産直あさひ会さま(藤里町) 藤里産マイタケ沢山
鈴木康子さま(和テンション株式会社 代表取締役社長)平鹿りんご・生理用品沢山
なべや製麺さま(能代市)能代うどん沢山
藤里町社協さま 白神まいたけキッシュ・ブラウニー沢山
若泉裕明さま(東電化工業株式会社 代表取締役社長)下着・靴下類沢山
※50音順

会員内外の皆さまによるご支援(活動資金への御援助や食材・支援物資提供、資機材の貸し出しなど)、また次回は一緒に活動したい!という方も歓迎します。お気軽にご連絡お寄せください。

■活動資金へのご協力いただけます方は
 郵便振替 02580-5-50937 口座名 ビハーラ秋田
 (通信欄に「能登半島地震支援」とお書き添えください)

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1月に引き続き、輪島市門前町と能登町にて上記の活動に代表の新川と三浦賢翁師の2名で行ってまいりました。

2月19日秋田を出発、前回同様、高岡市に夜遅く到着・宿泊、翌朝は給油・最後の買い出しを経て国道249号線から輪島市門前町へ。倒壊した建物や住居が、前回訪問時から変わらぬままの光景に胸が痛みます。

今回も同地で活動継続中のシャンティ国際ボランティア会の拠点でお世話になりました。この日の炊き出し場所は門前中学校、約200名が避難生活を送っており未だ学校としての機能は再開できずにいます。午前中は同中学校の下見、玄関付近でカレーの炊き出しをしており、住民の皆さんが受け取りに来ておられました。「こないだ○○(男性アイドル)がラーメンの炊き出しに来たのよ!でも少ししょっぱかったね」、前回も聞いていた「味付けは薄めに」とのポイントを再確認。

輪島市社会福祉協議会門前支所に立ち寄り、職員さんや同所で運営支援をされている米澤智秀師(支援Pメンバー・茨城県)から近況をヒアリング。拠点に戻って野菜切り込みなどの下準備を開始、今回はきりたんぽ鍋に加えて「いぶりがっこ」と「平鹿のりんご」も持参、いぶりがっこは一人分ずつ透明カップに小分けにする詰め作業も。

同中学校へ移動、各種炊き出し団体に貸し出し可能な大きめのガスコンロできりたんぽスープ作り開始、大きめの寸胴鍋に対して火力が少々足りず想定より時間がかかるが、夕食時に合わせて何とか完成、カップ入り「いぶりがっこ」と「平鹿のりんご」を添えてサービス開始。
きりたんぽの“影の主役”といえばセリ、「セリは根っこもおいしいので召し上がってください!」との言葉も添えて…。ここでは器に盛って各部屋に戻り食べるスタイル、煮崩れや煮詰まり過ぎもあるため200人分を一気に煮るわけにいかず、数回に分けてきりたんぽを煮込む方式なので、時折提供に谷間の時間が生じる。一杯ずつ盛り付けたどんぶりを、一度に「7人分ください」「8人分お願いします」となると少々手間取ることも…。食べ終わった住民さんから「おいしかった」「初めてきりたんぽを食べた、いぶりがっこも甘辛さが絶妙」「東北でりんごといえば青森だと思ってた。秋田のりんごもシャキシャキでおいしい」等のお声をいただく。中には「今までの炊き出しで一番よかった」という嬉しいお言葉も!
お仕事帰りの住民さんや三重県桑名市からの応援職員の方々への提供も終えて、午後7時半頃撤収。
一日目のミッションを何とか終えることができました。

この日は同中学校での調理・提供にご一緒してくださいました、
関根隆紀さん(SVA理事・埼玉)
松田真希子さん(東京都立大教授)
佐藤くん(東京都立大)
高柳龍哉さん(全曹青副会長・秋田市)
お力添えありがとうございました!