「ビハーラ秋田 結成31周年記念公開講座」
無事に円成いたしました。連日の雨が開場直前に晴れ間も見えたとはいえ、お足もとの悪い中ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。
はじめに当会の31年間の活動をスライドショーとしてご覧いただきました。
代表の新川によるあいさつに続いて、講師のカール・ベッカー先生(京都大学・政策のための科学ユニット特任教授)により「愛する人が他界したら… ~死別の悲嘆とグリーフケアを考える~」と題してご講演いただきました。
死別の悲嘆による影響は、情緒的な面だけでなく医療や福祉にかかる負担を増大させること、経済的な損失をも生じかねない事態にもなり得るという調査結果も見られます。また全国の葬儀社を通じての遺族のアンケート調査によると、葬儀にまつわる何らかの不満が、後に医療機関の受診機会や投薬の増加にまで変化が見られ、故人に対して満足のいくお見送りが出来たことによってその後の身心を健康的に保つことにもつながるとの指摘は興味深いものでした。
コロナ禍以前から、いわゆる「家族葬」、お葬式の過度な縮小傾向が見られていましたが、それが遺された人々の健全な立ち直りにはマイナス要素にもなり得るという傾向も見られるとのこと。コロナ禍のため多くの参列者を招くことが出来なかった時期は致し方ないとはいえ、この傾向が今後も継続されるのは由々しき事態ともいえます。儀式や瞑想、読経などによる悲嘆を軽減する効果にも触れられ、また中陰供養など時期ごとの供養の場で人々が集い、お茶を飲んだり会話することで死別の立ち直りを支える重要性など、古来からの宗教文化の大切さを熱っぽく語っていただきました。
ご来場いただいた多くの方々も頷きながら熱心に聴き入っておられ、ご自身の体験と重ね合わせながら耳を傾けていらしたことでしょう。
今企画に際してご後援いただいた各団体の皆様、ご協賛ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。
愛する人が他界したら…
~死別の悲嘆とグリーフケアを考える~
日時:令和5年11月19日(日). 午後1時開場・1時30分開演
参加無料
会場:北秋田市民ふれあいプラザ コムコム 多目的ホール 秋田県北秋田市花園町10-5
(施設内託児可能 要事前申請「ねまーる広場」0186-84-8560)
講師:カール・ベッカー氏
アメリカイリノイ州出身。ハワイ大学イースト・ウエスト・センター大学院哲学研究科修士 課程を修了、同大学院哲学研究科博士課程を修了、博士号を取得。 南イリノイ大学哲学科助教授等を経て、京都大学教養部助教授、同大総合人間学部助教授・ 教授、同大学院人間・環境学研究科教授、同大こころの未来研究センター教授などを歴任。 2017 年より京都大学政策のための科学ユニット特任教授に就任。 著書・共著に『愛する者は死なない 東洋の知恵に学ぶ癒し』『愛する者の死とどう向き合 うか 悲嘆の癒し』(共に晃洋書房)『生と死のケアを考える』(法藏館)など多数
※当講演は日本語でお話しされます
後援:
北秋田市 / 北秋田市社会福祉協議会 / 北秋田市ボランティア連絡協議会
北秋田虹の会 / 秋田県看護協会 / 大館北秋田医師会
㈱ジェイエイ大館・北秋田葬祭センター / 日本BBS連盟能代地区
秋田魁新報社 / 北鹿新聞社 / 北羽新報社 / 秋北新聞社
浄土宗秋田教区 / 臨済宗妙心寺派東北教区第二部宗務支所
日蓮宗秋田県宗務所 / 曹洞宗秋田県宗務所
曹洞宗秋田県第9・10 ・11・18教区 / 秋田県曹洞宗青年会
「ビハーラ秋田 結成31周年記念公開講座」
開催にあたって
ビハーラ秋田代表 新川泰道
これまで当会は、仏教(超宗派)の立場から終末医療や高齢者福祉、尊厳死、脳死・臓器 移植、自殺、自然災害など“いのち”に関わる現実的な問題を、医療者や福祉関係者、およ びそれらに関心のある一般の方々と共に考え、実践してまいりました。
病気や事故、自死、自然災害などで大切な人との別れを経験した方への「グリーフ(死別などの悲嘆)ケア」も、私たちにとって重要な課題でした。
更に近年は「コロナ禍」により、会いたい人、会うべき時に会えないといった状況も度々 だったことでしょう。大切な人との別れ、お見送りが望ましい形でなかった時に心身への影 響は後々に現れるとの指摘もあり、それらは個人の問題でもあると同時に社会的な損失にもなり得ます。
医療と宗教の関係やグリーフケア、傷ついた人々の癒しに関して、これまで貴重な提言を なさってこられたカール・ベッカー先生をお招きし、私たちは大切な人との関係性とその死 別体験がどのような経過を辿るのか、そしてより望ましい看取りやお見送りとはどういうものか、コロナ禍を経ていま一度、多くの方々と共に考えていきたいと存じます。皆様のご来場をお待ちしております。
ビハーラ秋田結成25周年記念フォーラム
当日は時期より早い雪の降る日となりました。
沢山の方においでいただき、おかげさまで盛会となりました!
ご参加頂いた皆さま、そしてご協力頂いた皆さまに深く感謝申し上げます。
講師:上田紀行氏
ディスカッションの様子
ロビー・書籍販売
スタッフ一同記念写真
日 時 平成29年11月19日(日)午後1時開場・2時開演
会 場 北秋田市文化会館 大ホール
入場料 1,000円(当日1,200円)※高校生以下は無料
基調講演
「今、ここに生きる仏教 ~生老病死とケアの力~」
上田 紀行 氏(東京工業大学教授、リベラルアーツ研究教育院長)
ディスカッション
パネリスト:
久間 泰弘師(福島県 龍徳寺住職、曹洞宗復興支援室分室主事、チャイルドラインふくしま事務局長兼理事)
上田 紀行 氏(基調講演講師)
佐藤 俊晃師(北秋田市 龍泉寺住職、曹洞宗総合研究センター委託研究員)
コーディネーター:
袴田 俊英・当会前代表(藤里町 月宗寺住職)
これまで当会は、仏教の立場から終末期医療や高齢者福祉、尊厳死、脳死・臓器移植、自殺、自然災害など「いのち」に関わる現実的な問題を、医療者や福祉関係者、およびそれらに関心のある一般の方々と共に考え、実践してまいりました。
昨今は「臨床宗教師」「マインドフルネス」などの語が社会的に広く注目され、仏教に対する現実的な社会の要請、期待が高まりつつあります。更には東日本大震災以降、各地の自然災害被災地にて多くの苦悩を抱えたまま、死生観や人間関係、地域のあり方など多くの価値観に影響を及ぼしながらも、未だ課題が山積しています。
当会結成25周年の節目にあたり、日常の医療・福祉、被災地支援など分野を超えた「ケア」にまつわる諸問題と宗教との接点を、いま一度、仏教の立場から広く世に問う機会とし、多くの方々と共に考えていきたいと存じます。
問合先・事務局:
大館市本宮字熊ノ下14 本宮寺内
電話 050-5275-0848
office@vihara.main.jp
ビハーラ公開講座
「1000年後の未来へ -3.11保健師たちの証言-」
上映会@能代
11月16日、標記行事が能代山本広域交流センターで行われました。(行事詳細は下記)
上映に先立ち、今年7月に大槌町で上映会を行った時の実行委員長の東梅守・大槌町議会議員さんよりご挨拶を頂きました。
映画上映の後、映画にも出演されている鈴木るり子さんの講演が行われました。震災時の保健師の活動、これからの課題についてお話され、被災地の為に今後も支援をお願いしたいとお話しされました。会場には地域の保健師の方も多く来られ、熱心に耳を傾けていました。
最後には当映画のエンディングテーマを柴田晃一さんが熱唱!大きな拍手が起こりました。
・主催:ビハーラ秋田
・後援:秋田県山本地域振興局福祉環境部、能代市、能代市教育委員
・日時:11月16日(日) 午後1:00開場・1:30開演
・会場:能代山本広域交流センター 多目的ホール
・入場料:500円(当日600円 高校生以下は無料)
・チケット取り扱い所:能代市文化会館、こども未来ねっと(佐藤)、能代市社協、夢工房 咲く・咲く、秋田県山本地域振興局福祉環境部(以上 能代市)
・内容
1,主催者あいさつ
2,来賓あいさつ
3,映画上映(約100分)
4,鈴木るり子氏 講演
終了(午後4時を予定)
これまで当会は、仏教(超宗派)の立場から終末医療や高齢者福祉、尊厳死、脳死・臓器移植、自殺、自然災害など“いのち”に関わる現実的な問題を、医療者や福祉関係者、およびそれらに関心のある一般の方々と共に考え、実践してまいりました。
また3年前に発生した東日本大震災では、多くの尊いいのちが失われ、悲嘆と絶望に打ちひしがれました。更には、東京電力福島原発の事故がもたらした被害と住民の苦悩は、直接間接見聞きするにつけ、心を痛めずにはいられません。私共も微力ながら被災地支援に関わってまいりましたが、まだまだ多くの課題と困難が山積したままです。未だ先の見えない不安を抱えて日々を過ごしている人々を思うと、同じ東北に住む者として何らかの責務を感じます。
本作品では、鈴木るり子氏(岩手看護短期大学教授・元大槌町保健師)をはじめ「保健師」の活動を通して震災当時の状況を再確認すると同時に、住民の身心の健康を守るために何が必要か、また「地域を支える」とはどういうことかを共に探る機会といたしたく存じます。
また今回は鈴木るり子氏をお招きし、保健師活動から震災を経て“地域の未来”をどのように築いていくべきかを更に詳しく伺いたいと思います。
・映画の概要
2011年秋、保健師の菊地頌子さんは東日本大震災の被災地を巡り、その当時の様子を記録する活動を進めていた。本作品に登場するのは宮城県石巻市、岩手県大槌町、そして福島第一原子力発電所の事故により、住む土地を離れなければならなかった福島の9つの市町村。
保健師という仕事を通し、彼女たちが何を感じ、どんな行動をしたのか?そして、1000年に一度というこの災害から私たちは何を学び、1000年後の未来へ何を残せるのか?各地域の保健師たちの証言から、住民の伴走者として、人を支えていく保健師たちの姿を描き出す。
また、岩手県田野畑村で原子力発電所建設の反対運動に尽力し、見事、建設計画を白紙にした保健師の岩見ヒサさんへの貴重なインタビューも行われており、反原発の風が起きている今に一石を投じる内容となっている。(同映画公式サイトより)
企画・製作 都鳥伸也|都鳥拓也 監督|都鳥伸也 撮影 都鳥拓也
製作・配給 有限会社ロングラン 映像メディア事業部 2014年
映画公式サイト http://311hokenshi.main.jp/