2016 2/27

平成28年2月27日、平成28年度総会が行われました。

総会に先立ち、セミナーとして「臨床宗教師養成講座を受講して」と題して当会会員の三浦賢翁師(男鹿市・大龍寺住職)よりお話をお聴きしました。

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若い頃より海外を旅して、欧米では教会と医療施設の距離が近いこと、また病院も植物や景観を取り入れ、患者にとって居心地のよい作りを意識されていることに感銘を受けた体験から、日本で同様の取り組みができないものかと思ったとのこと。
その後、当会でのニコニコ苑や外旭川病院ホスピスなどでの高齢者施設・緩和ケア病棟での法話会、被災地支援の経験を経て、東北大学で「臨床宗教師養成講座」を昨年受講されました。

臨床宗教師とは、被災地や医療機関、福祉施設などの公共空間で心のケアを行なうことができる宗教者です。欧米の「チャプレン」に対応する日本語として考えられました。
『布教や伝道を行うのではなく、相手の価値観を尊重しながら、宗教者としての経験をいかして、苦難や悲嘆を抱える方々に寄り添います。仏教、キリスト教、神道など、さまざまな信仰を持つ宗教者が協力しています。』(東北大学の臨床宗教師パンフレットより)
とあるように、主に末期がんの患者さんや震災被災者などを対象として、いわゆる「こころのケア」を担う宗教者を指します。宗教宗派を問わず、布教を目的としない活動で対象者への“傾聴”や宗教的ケアについて学びます。

他宗派・他宗教の受講者と共に受けた講義や実習での様子に触れながら、苦悩を抱えた方々との対話にどう臨むのかといった新たな発見についてお話ししていただきました。

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その後の総会では、昨年度の活動・決算報告、また今年度の活動予定や予算案について協議・承認されました。引き続いての懇親会でも、今年の活動についてさまざまな意見・提案が寄せられました。