2014 6/28

当会も協力団体として関わらせていただいた「長野県松本市長 菅谷昭氏講演会 ~こどもたちの未来のために~」(主催:こども未来ねっと)が、6月28日に能代市文化会館にて行われました。

始めに、こども未来ねっとの佐藤佳代子代表から、これまでの避難者・被災者への支援に対する感謝と、今なお続く福島から避難生活の苦労や心痛も語られ、更に原発事故への関心と支援の気持ちを継続的に寄せていただきたい旨の主催者あいさつでした。

続いて斉藤滋宣・能代市長にも歓迎のご挨拶をいただき、その後、菅谷昭市長「放射線被曝による健康影響ーチェルノブイリ事故の医療支援活動を通してー」と題しての講演。
甲状腺の専門医であった氏はチェリノブイリ事故後、1996年から5年半の医療支援活動で体験、また現地で見聞きした被爆地の様子やこども達の健康被害など、具体的な資料と共に優しく、時に熱のこもった口調でお話されました。
この経験を、東京電力福島第一原発で起こった事故に対しての貴重な教訓として活かされ、医療支援や松本への集団疎開などを実践されています。

とりわけ、原発事故による家庭やコミュニティの分断・崩壊はチェルノブイリ事故でも散見されたことから、福島での原発事故でも起きうることを予見され、それを繰り返してはならないとの訴えはあらためて胸に響きました。

能代市長や市議会議員の皆様、能代市内外からお越しいただいた多くの方々も、熱心に耳を傾けてくださいました。

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また後半の第2部では、「こどもたちの未来のために 〜福島での支援活動を通して〜」と題して看護師の井上真由美さんの講演とディスカッションでした。
発災当初より福島での活動された体験を活かして、福島で被災された家族を新潟県阿賀野市に招く「いのちキラキラ希望の風フェスタin笹神」を開催しておられます。
一見穏やかな雰囲気からは想像しづらい、その秘めた情熱には感服いたしました。

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その後のディスカッションでは、パネリストに
・井上真由美さん(看護師)
・二階堂清子さん(秋田避難者おやこの会)
・齊藤拓也さん(秋田放射能測定室「べぐれでねが」
・小玉 朋子さん(Akita コドモの森/野外保育コドモの森幼稚園)
・佐藤 佳代子さん(こども未来ねっと能代)
という面々で、コーディネーターを当会の新川代表が務め、各々の取り組みと現状、また今後に向けての課題など意見を交わしました。

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震災・原発事故から3年3ヶ月あまりが経過してもなお、厳しい現実と今後も予断を許さない状況が見込まれることを感じ、更なる情報共有や連携の必要を感じさせられる一日でした。

こちらもご参照ください。
・こども未来ねっと:http://ameblo.jp/kodomomirai-noshiro/
・秋田避難者おやこの会:http://ameblo.jp/akitahinan/
・秋田放射能測定室「べぐれでねが」:http://beguredenega.com/
・Akita コドモの森:http://akitakodomonomori.web.fc2.com/

以下行事詳細

「こどもたちの未来のために」

日時

2014年6月28日(土)
第1部 10:00~12:00 【開場 9:30】
第2部 13:00~15:00

場所

秋田県能代市文化会館 中ホール
能代市追分町4-26
電話0185(54)8141

入場料

¥ 450【全席自由】

主催

こども未来ねっと能代

共催

ビハーラ秋田
NPO法人 元気秋田応援隊

後援

能代市、能代市教育委員会、秋田魁新報社、北羽新報社

プレイガイド

避難者支援交流サロン「すまいる」、
能代市文化会館、
一長堂書店、
夢工房「咲く*咲く」、
自然食品専門店「健生堂」

内容

第1部 講演会

長野県松本市長 菅谷 昭 氏

「こどもたちの未来のために」
放射線被ばくによる健康影響
-チェルノブイリ事故の医療支援活動を通して-

第2部 ディスカッション

福島で支援活動を続けている
看護師 井上 真由美 氏

「報告と質疑・議論」

プロフィール

菅谷 昭(すげのや あきら) 氏
現職の長野県松本市長(3期目)。医学博士。1943年長野県生まれ。
信州大学医学部助教授を退官し、1996年1月より5年半、ベラルーシ共和国に滞在し、チェルノブイリ事故の医療支援活動に携わる。
この活動により、医療功労賞、吉川英治文化賞、フランシスコ・スカリナー勲章を受章。
著書に『新版チェルノブイリ診療記』(新潮社)、『ぼくとチェルノブイリのこどもたちの5年間』(ポプラ社)など。

井上 真由美(いのうえ まゆみ)氏
看護師。
神奈川県立子ども医療センターでの実務を経て、神奈川県立衛生短期大学、山口大学医療技術短期大学部、新潟大学医療技術短期大学部で、小児看護学について教鞭を執る。
東日本大震災直後より、福島県において支援活動を開始。
2012年より、被災者や避難者を対象とした、健康相談会と癒しを目的に、「いのちキラキラ希望の風フェスタin笹神」を新潟県内で開催。
地元の医師や支援者と連携し、毎回100名ほどの被災者を受け入れている。

主催「子ども未来ねっと能代」HP

http://ameblo.jp/kodomomirai-noshiro/entry-11845187634.html

2014 6/21

「がん患者及び家族のサロン」をテーマに行っている今年度のビハーラカフェ。第2回目が6月21日にがまちなかトーブ様(北秋田市)を会場に行われました。
「病気療養中の食事について」と題して、当会副代表の中嶋美枝子さん(元・北秋田市市民病院看護副部長)よりお話をいただき、その後はコーヒーなどをいただきながら日頃の思うところを語り合っていただきました。

中嶋さんからは、自宅療養となった時の食事の用意に苦労されているご家族はけっこう多いこと、家族の中で一人分だけ病人用の食事を用意するのは難儀だが、近年は便利で味も良い栄養補助食品も多種そろっているので、それらを併用することで家族の負担も軽減できることなど、様々な状況に応じての貴重なアドバイスとなるお話を伺いました

参加された男性は現在自宅で奥様の看病(介護)をされており、食事や排泄のお世話の苦労や福祉サービスの課題など、切実な状況を語ってくれました。すぐには改善しづらいことばかりなのですが、看病について具体的な相談ができた安心感や息抜きの場となったことで、ほっとしたような表情でお帰りになりました。

第1回目の様子はこちら

以下行事詳細

期日:6月21日(土)午後2時より午後4時
会場:まちなかトーブ(北秋田市)
お話「病気療養中の食事について」 
   中嶋美枝子さん(元 北秋田市市民病院看護副部長)
参加無料

ビハーラcafe6.21