講演に先立ちまして、チベットでの一連の事件における被害者の方々へ、会場全員で黙祷を捧げました。 ビハーラ代表袴田俊英より挨拶 上田紀行先生 前半では「がんばれ仏教」の演題に則し、現代の日本仏教の現状について、 いわゆる“葬式仏教”の問題を挙げ、 そこから抜け出そうと様々に活動している仏教者へのエールをお話されました。 現代人には、人間はかけがえのない存在である、という考え方が薄れ、 様々な事件に見て取れるように、「使い捨て」の人間という考え方が広まっている。 仏教はその時代時代の苦しみに向き合ってきており、そこにこそ存在価値があるのだ。 今こそ仏教が必要とされているのではないだろうか。 後半は、一昨年ダライラマ法王と対談されたときの様子を、映像を交え紹介いただきました。 法王の信念は愛と思いやり。慈悲の心です。 法王はとても聡明ですが決して偉ぶらず、自信の知らないことにはとても興味を持たれ、 上田先生のお話を熱心に聞かれる場面もあったそうです。 良きことのタネをまき続けているのが仏教。 これまでの縁起を説くだけでなく、これからの良い“縁起”を作り出すことが大事である。 講演終了後には上田先生のサイン会が行われ、 著書を購入した来場者は列を作ってサインをもらいました。