5月13日、藤里町地域おこし協力隊とのコラボ企画「カフェ寺スwithビハーラカフェ」が、藤里町宝昌寺山門そばにて行われました。コロナ禍で人々の交流が途絶えつつある状況に際して、今年は県北各地の地域密着で行われている中小のカフェ・サロンと連携してみようとの試みで、その第一弾です。
藤里町の地域おこし協力隊によるキッチンカーの協力を得て、昨年から宝昌寺山門そばにて「カフェ寺ス」と称して、密を避けつつ屋外にて住民同士の交流の場が持たれています。
今回は中嶋美枝子・ビハーラ秋田副代表(北秋田市民病院看護副部長)による“あおぞら講話”として、「こころの健康を保つために大切なこと」と題してのお話を伺いました。
コロナ禍やウクライナ情勢などの報道により気が滅入る人々も多い昨今、“こころの健康”を保つために(食事から得られる)栄養・睡眠・呼吸・笑うこと、そして適度な運動といった点を挙げ、それぞれの具体的なポイントについてユーモアを交えながらのお話でした。
「朝起きて 調子いいから 医者に行く」
「インスタ映え 新種のハエかと 孫に聞き」
などの「シルバー川柳」では皆さん大笑いし、ペットボトルを活用したお手製マラカス?で歌に合わせてリズムを取るなどの運動で、楽しく過ごしました。
また家族の介護にまつわる質問や意見交換なども為され、「楽しくためになるお話を聞くことができました」との参加者の感想が聞かれました。
藤里町地域おこし協力隊の関口さんが一杯ずつハンドドリップで淹れるコーヒー、遠路男鹿からお越しの菅原さんから差し入れとしていただいた手作りのマドレーヌなど、どれもおいしいと大好評でした。
お天気が心配でしたが、このカフェ開催の時間帯はどうにか持ってくれて、お昼頃には陽が差し込み、まさに“あおぞら講話”!
軽く汗ばむくらいの初夏のような陽気の中、和やかで有意義なひとときを過ごすことができました。
藤里町内外からご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
【ビハーラセミナー】「再確認!新型コロナとの向き合い方」
お話:奈良医院院長 奈良正人 先生
今年度最初のセミナーが行われました。
当会では長らくご教授いただいており、一昨年の新型コロナ感染初期からYouTube「ビハーラチャンネル」でご指南いただいております奈良先生に、あらためて標記のお題でお話しいただきました。
一昨年暮れにリニューアルとなった奈良医院さんでは、発熱などコロナ疑いのある患者と一般の患者との動線を分けられるようにし、オゾン発生機や診察時のフェイスガード、防護服などの対策を徹底、医師会のガイドライン遵守に努めることで陽性患者がいた場合でも医師や病院スタッフが「濃厚接触者」扱いにならずに済む(=医療活動をストップさせない)ような体勢を整えたそうです。
また早い段階からPCR検査(有料)を実施、112件の検査中2件の陽性者がいたものの大きな混乱を招くことなく、現在は県が各地に設置した無料の検査場があるため、個人病院としてのPCR検査受付は概ねその役割を終えたとも言えます。
長年スポーツドクターでもある先生は秋田県選手団のチームドクターとして、2月17~20日に行われた鹿角冬季国体に関わられました。
オミクロン株が県内でも猛威を振るい、開催には批判的な声も多かった中、無観客で選手もバブル方式というオリパラ並みの徹底した感染対策を取り結果として選手の感染者はゼロ、陽性者は他県の役員一人のみという、ほぼ無傷での開催で終えることができました。関係者一丸となっての予防策が功を奏したことは、今後の各種イベント開催に参考となったことでしょう。
現在はワクチンの3回目接種が行われています。副反応など未だ懐疑的な見方も多いようですが、未接種者の発症リスクはブースター接種者の13倍等のデータもあり、状況が許せば積極的に接種を推奨、特にある時期までは不安視された妊婦への接種もおすすめしますとのことでした。
「コロナ時代を生きる」ポイントとして、
・大会、セミナー等の開催は知恵を絞って
・抵抗力を落とさない(過労やストレス軽減、体力維持、免疫能力アップ)などを心がけること、仮に自身や家族が感染しても家庭内での隔離や手袋を利用してのドアや手すりなどへの接触、使い捨て食器の使用など、ノウハウは蓄積されつつあります。
決してパニックになることなく、周囲で感染またはクラスター発生の事例があっても偏見・差別めいた言動を控えるように、特に医療・福祉関係者が感染した場合でも冷静に、感謝と敬意を持って接したいものだとあらためて思いました。
参加者からも活発な質疑応答がなされ、有意義な機会となりました。
貴重なご教授をいただいた奈良先生には深く感謝申し上げます。
11月27日、三種町鹿渡・松庵寺さま近くに民家をリノベーションして今夏オープンしたばかりのTerra Caféを会場に、「ビハーラCafé」が開催されました!
雨風が厳しいあいにくのお天気ではありましたが、薪ストーブが暖かくお出迎え。
始めに松庵寺ご住職・渡邊紫山さんから「“事故”をならうというは“事故”を忘るるなり」と題してのお話をお聴きしました。
今年の冬、軽トラックで正面衝突の事故に遭いご住職・副住職の英心さん共に大けがで手術・入院、その後も傷口からばい菌による感染症、「寺という字にやまいだれ…、あ、痔ですね」などとユーモアも交えながらも災難続きだった今年を振り返るように、この一年のご経験をお話なさいました。
曹洞宗を開かれた道元禅師のお言葉に、
「仏道をならふといふは、自己をならふなり。
自己をならふというは、自己をわするるなり。
自己をわするるといふは、萬法に証せらるるなり…」
(「正法眼蔵『現成公案』より)
にちなんで、災難や苦痛に苦しんでいる時でも自分自身を客観視することで多少なりともその苦痛を和らげることにもつながる、という感覚を覚えたとのお話はたいへん印象的でした。
その後はコーヒーやお茶、手作りの色とりどりのケーキをいただきながらしばし歓談、心地よいインテリアに囲まれながらリラックスできるひとときです。
更にこの日は…
レゲエバンド「英心 & The Meditationalies」のシンガーとしても活躍している松庵寺副住職・渡邊英心さんの歌も!
リリースされた2枚のCDでもおなじみの曲に加えて、事故によるケガで入院中に作ったという『いま、ここ』も披露されました。
「あたりまえの日々を ぼくら生きている
それだけで とても幸せ」
というような、自由の利かない状況で編み出された歌詞が何とも響きます。
お二人のお話と歌で、災難に遭いながらもそれを乗り越えるヒントを感じられるような、楽しく、そして心に染み入る時間を過ごすことができました。
足下の悪い中、ご参加いただいた皆さま、そして松庵寺さまの奥様やTerra Caféスタッフの皆さま、ありがとうございました。
英心 & The Meditationalies ウェブサイト
https://eishinwatanabe.wixsite.com/meditationalies