お彼岸前の3月12~14日、今回の地震で3度目の能登入り。今回もきりたんぽ炊き出し行ってまいりました!
東京・埼玉から参加の浅野幸子氏、高橋康次郎親子と合流、一路門前へ。今回もシャンティ国際ボランティア会が拠点とする禅の里交流館でお世話になります。
総持寺祖院門前通りにある洋品店・シモグチに寄り道、店主は門前町観光協会会長として、地域の再興に向けてご尽力されているのに加えて、地震発生直後からYouTubeにて門前のリアルな現実を発信されています。
https://www.youtube.com/@SIMOJUGO
現在、今月24日に開催の「雪割草まつり」成功に向けて奔走中、盛会を祈ります。
https://notowajima.jp/info/yukiwarisoumatsuri/
奇遇にも、秋田県キッチンカー協会のメンバーも同じくきりたんぽの炊き出しに!しかもルートまでこの日の門前、翌日の珠洲と同じ行程で、まさか能登で2日連続のきりたんぽかぶり…。飲食のプロの方々の炊き出しには参考になる点も多々あるかと思い、見学に行きたいのはやまやまでしたが提供時間が重なり、我々が担当する門前西小学校避難所へ向かいます。
ここは他団体の炊き出しがあまり来ていないとのこと、ふだん食事係を担当する地元の女性達の顔にも疲労の色が伺えます。
一時は300人ほどの避難者でごった返していたそうですが、二時避難や転居などにより現在は60人ほどが滞在、おかわり分を含めて100食程度を仕込みます。
過去2回のきりたんぽ炊き出しに同行の全国曹洞宗青年会副会長・高柳龍哉師(秋田市)も、既に手慣れた様子で仕込み作業、たいへん心強いです!
今回もきりたんぽには鍋谷うどん謹製の「能代うどん」を、横手市平鹿・國安さん謹製の「いぶりがっこ」をフタ付きカップで添えて…。
午後5時、配食開始。こちらは6,7人分を各教室ごとに運び食するというスタイル、直接食べられる様子は伺えませんでしたが、ひととおり配食が済んで調理係の女性達と一緒に食べながらしばし懇談、ほとんどの方が「きりたんぽは初めて」だったようで、概ね好評でした。
断水の長期化、避難所での食事係担当をいつまで続けるのかといった先の見えない苦悩は深く、それでも明るく振る舞い協力し合っている姿には敬服します。
翌朝、これまで入口付近で遥拝くらいはしてましたが3度目の門前にして今回、初めて総持寺祖院の内部までしっかりお参りさせていただきました。
高島副監院さんより丁寧にご案内いただき、中庭にある両手を拡げても届かないくらいの大きな石の句碑が、地震で180°回転したとのこと。あまりに見事な?半回転で、もともとこういう配置だったのかと思うくらい…。
今回の被害の状況と、前回の地震からの再建で行った、曳家の技術を用いた太祖堂、仏殿や山門の修復と耐震補強により、今回の地震で一見被害は甚大ながら主要建物が大規模な損壊にまで至らずに済んだとのこと、また五院輪住制度の背景、祖院や門前町周辺の歴史と文化など、非常に感銘深いお話を伺いました。特に瑩山禅師の霊廟である伝燈院が小規模の破損はあるものの、概ね無事に残っています。祖院を祖院たらしめているのも、この場所があればこそ。
前回の地震からようやく再建して間もない今回の地震に「またかよ…」って気分になりそうなものですが、何年かかっても祖院が再々建されることを期待します。
この日の午後は、初の珠洲市へ。
赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」(ボラサポ)の助成金により活動しています。