2017 2/26

本年最初のビハーラセミナーが、北秋田市民ふれあいプラザ・コムコムにて行われました。
「霊性の医療をひらく」と題して、対本宗訓先生(大館市・明日実病院院長・理事長)よりたいへん示唆に富んだお話を伺いました。16422401_1268408639917816_6631355254439450133_o

38歳にして臨済宗佛通寺派の管長となられ、お父様の死を体験されたことにより、あらためて「生死」とは何かを極める思いから医学の道を志されます。
帝京大医学部卒業、医師免許取得の後、さらにロンドンに渡られて研鑽を積まれ、東京でクリニック勤務を経て昨年大館市・明日実病院の院長に就任なさっております。
その非常に希有なご経歴を元にされた、貴重なご講演でした。

死は「いのちのプロセス」であり、それにまつわるさまざまな現象、例えば先に亡くなった親族や友人が枕元に現れる、いわゆる“お迎え”や臨死体験など、現在では科学的に証明されていない事柄も含めて、真に安らかな生涯を送るために必要な医療を追求なさっておられます。
「周産期」との語があるのなら、病から安らかな死に至り、次の次元に向かう「周死期」の研究があって然るべきとのご提案も、深く頷けるものです。

多くの参加者が注意深く耳を傾けておられ、90分のお話はあっという間でした。
その後も質疑応答で活発な質問や意見が寄せられ、「僧医」としての対本先生への関心の高さが見受けられるセミナーでした。

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